
この記事でわかること
- ネイティブ講師とフィリピン人講師、料金・発音・つまずきへの理解の違い
- 年齢によって向き・不向きが変わる理由と、うちの子はどちらが合いそうかの見分け方
- 5年間ネイティブ講師のサービスを続けてきたりくままの正直な私見
「オンライン英会話を始めたいけど、講師がネイティブの会社とフィリピン人講師の会社、どっちがいいの?」「料金が全然違うけど、その差って何なの?」
比較サイトを見ていると、月謝が3倍近く違うこともあります。正直、戸惑いますよね。SNSで「フィリピン人講師で十分楽しく話せている」という声を見れば、安いほうで良い気がします。逆に「やっぱりネイティブじゃないと」という声を見れば、高いほうが正解に思えてきます。
結論からお伝えします。どちらが「正解」ということはありません。決め方はシンプルです。お子さんの年齢とタイプ、そして「発音のお手本」「聞き取りやすさ」「予算」のどれを優先するかで選んでください。
私は以前、子供向け英会話教室のスタッフをしていました。自分の息子(現在中3)とは、ネイティブ講師中心のオンライン英会話を5年以上続けてきました。教室でいろいろな家庭の相談を受けてきた立場から、講師の国籍で迷ったときの考え方をお伝えします。
なぜ講師の国籍によって料金がこんなに違うのか
料金差の理由は、講師の人件費の違い。
オンライン英会話サービスは、大きく2タイプに分かれます。
①欧米・多国籍のネイティブ講師を中心にしたサービス
②フィリピン人講師を中心にしたサービス
フィリピンは英語が公用語のひとつで、英語教育のレベルの高さで知られています。ただ講師の人件費は欧米ネイティブより抑えられるため、月謝も安く設定できます。実際、比較サイトでもフィリピン人講師のサービスは月数千円台、ネイティブ講師のサービスは月1万円台後半〜が相場です。感覚的にも大きな差に見えます。
だからといって、フィリピン人講師の英語力が劣るわけではありません。訛りを感じるかどうかも講師個人の差が大きく、国籍でひとくくりにはできないんです。「どちらが上手か」ではなく「どちらが今のうちの子に合っているか」で考えるのが大事です。
結論|講師選びは3つの基準で決める
見るべきポイントは「発音のお手本」「聞き取りやすさ・つまずきへの理解」「予算」の3つです。下の表で、うちの子はどちらに近いか確認してみてください。
| 基準 | ネイティブ講師が向く | フィリピン人講師が向く |
|---|---|---|
| 発音・自然な英語 | 英語圏の発音・スピードに早くから触れさせたい | まず「通じた・わかった」の成功体験を増やしたい |
| つまずきへの理解 | 自然な英語をたくさん浴びる中で慣れさせたい | どこでつまずくかを分かったうえで、整理して教えてほしい |
| 予算 | 月1万円台後半〜出せる | 月数千円〜で始めたい・回数を増やしたい |
このあと詳しく書きますが、年齢によっても向き・不向きは変わります。低年齢のうちは、ネイティブの音をそのまま吸収しやすい時期。物事を理屈で考えはじめる小学校中学年ごろからは、「聞き取りやすさ」の比重が上がります。
ネイティブ講師のメリット・デメリット

ネイティブ講師の一番の強みは、正しい発音・自然な言い回しを日常的に耳にできることです。英語習得には約2,760時間が必要とされています(米国務省データ)。その中でもネイティブの発音に触れる時間は、後から挽回しにくい部分です。
ネイティブ講師のメリット
- 発音・イントネーションのお手本になる:耳から自然な英語を覚えやすいです。
- 本物のスピード感に触れられる:単語同士がつながる音(リエゾン)にも早くから慣れていけます。
- カリキュラムが本格的なサービスが多い:インターナショナルスクール準拠など、中学以降を見据えた内容もあります。
一方で、弱点も書いておきます。ネイティブの英語はスピードが速く、単語同士がつながって聞こえるため、慣れないうちは「何を言っているか分からない」となりがちです。
これは年齢によって受け止め方が変わります。低学年ごろまでは、聞き取れない部分があっても子供はあまり気にせず吸収していきます。ところが、物事を理屈で考えはじめる小学校中学年以降は、「聞き取れない」こと自体がストレスになり、英語がしんどくなってしまう子もいます。料金が高め(月1万円台後半〜)で、講師によって子供慣れの差がある点も、始める前に確認しておきたいところです。
フィリピン人講師のメリット・デメリット
フィリピン人講師の強みは、第二言語として英語を学んできた経験と、聞き取りやすさです。
多くのフィリピン人講師は、自分自身が学校で英語を学んで身につけてきた人たちです。だからこそ、日本の子供がどこでつまずくか、その乗り越え方を経験として知っています。文法の説明が得意な講師も多く、「なんとなく」で流さず整理して教えてくれるのは、理屈で考えたい年齢の子には合いやすいポイントです。
フィリピン人講師のメリット
- つまずきに共感してくれる:英語を学んできた先生だから、「わからない」の中身を察してくれます。
- ゆっくり・はっきり話してくれる傾向:聞き取りやすく、「わかった!」の成功体験を積みやすいです。
- 料金が抑えめ:月数千円台から始められ、回数を増やしやすいサービスも多いです。
弱点としては、講師によっては発音に訛りを感じることがある点が挙げられます。ただし個人差が大きく、多くの学習者にとって実用上の問題にはなりません。気になる場合は、無料体験で何人か受けてみて、聞き取りやすいと感じた講師を指名していくと安心です。将来的にネイティブの発音をしっかり身につけさせたくなったら、その時点でネイティブ講師のサービスに切り替える家庭もあります。
迷ったらこの順番で決める|3ステップ

理屈は分かっても、実際どう決めればいいか悩む方のために、具体的な手順にしました。
① 今いちばん優先したいことを1つ選ぶ
使うもの:紙1枚でOK。「発音・スピードに早く慣れさせたい」「つまずきを整理して教えてほしい」「予算を抑えたい」のどれが一番かを書き出します。
選び方:3つとも大事に見えても、あえて1つに絞ると講師タイプが決まりやすくなります。
注意点:兄弟がいる場合、年齢が違えば優先したいことも変わります。上の子と下の子で別のタイプでもかまいません。
② 無料体験を2〜3回受けてみる
使うもの:複数回の無料体験期間があるサービス(我が家が続けているグローバルステップアカデミー=GSAは2週間の無料体験があります)。
選び方:1回きりの体験は緊張した姿しか見られないため避け、複数回試せるサービスを選びます。
注意点:「楽しかった?」ではなく「今日、英語で何を話した?」と聞くと、実際の反応が分かります。
③ 「聞き取れて、続けられそうか」で最終判断する
使うもの:体験後の子供の様子メモ(アプリのメモでOK)。
選び方:発音の良し悪しより、子供が話を聞き取れていて、嫌がらずに続けられそうかを最優先にします。
注意点:親が「せっかく体験したから」と無理に契約を急がないこと。合わなければ別のタイプを試して問題ありません。
うちの体験と、正直な私見|年齢で向き・不向きは変わる

私の息子がグローバルステップアカデミー(GSA・ネイティブ講師中心のサービス)を始めたのは小学3年生のとき。マイクラ(マインクラフト)で遊べるコースがあると知ったのが、始めたきっかけです。それから5年以上、途切れずに継続しています。
正直に言うと、始めた当初は料金の高さに迷いもありました。それでも続いたのは、何よりマイクラで夢中になれて、多少聞き取れなくても「楽しい」が上回っていたからだと思います。中学生になった今、学校の英語にも自信を持って取り組めているのは、この積み重ねが土台になっていると実感しています。
ここからは私の個人的な感覚です。低学年ごろまでは、ネイティブの速い英語や音のつながりも、子供は気にせずスッと吸収していきます。でも、物事を理屈で考えはじめる小学校中学年以降は、「聞き取れない」ことがネックになって英語がしんどくなる子もいます。その時期は、第二言語として英語を学んできたフィリピン人講師のほうが、つまずきを分かってくれて合う、というケースは実際に多いと感じています。
もちろん先生によって全然違うので、逆のパターンもたくさんあります。うちの息子は「中学年からネイティブで大丈夫だった」側の例です。だからこそ、「うちの子はどっちだろう?」と頭で悩むより、体験で子供の表情を見て決めてほしいんです。
いろいろなネイティブ講師サービスの違いが気になる方は、GSAとCambly Kidsを比較した記事も参考にしてください。ネイティブ環境がうちの子に合いそうと感じたら、我が家が5年使ってきたGSAの中身は下のリンクにまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q1. ネイティブ講師とフィリピン人講師、結局どっちがいいですか?
年齢とタイプで変わります。低年齢〜低学年は、ネイティブの音をそのまま吸収しやすい時期です。一方、理屈で考えはじめる小学校中学年以降は、「聞き取りやすさ」や「つまずきの説明」を求めて、フィリピン人講師が合う子も多くいます。ただし個人差が大きいので、最後は両方の無料体験で子供の反応を見て決めてください。
Q2. フィリピン人講師だと発音に訛りがありますか?
講師によっては感じることがありますが、個人差が大きく、多くの学習者にとって実用上の問題にはなりません。気になる場合は体験で何人か受け、聞き取りやすい講師を指名すれば大丈夫です。むしろ、第二言語として英語を学んできたからこそ、子供のつまずきを理解して教えるのが上手い、という面もあります。
Q3. 途中で講師のタイプを切り替えることはできますか?
できます。フィリピン人講師で英語に慣れてからネイティブ講師に移る家庭もあれば、ネイティブで聞き取りに苦戦してフィリピン人講師に変える家庭もあります。どちらの向きもよくあることなので、最初の選択で固定せず、段階的に選び直して問題ありません。
Q4. 料金が高いネイティブ講師のサービスを選ぶ価値はありますか?
発音のお手本を重視したい、自然な英語にたくさん触れさせたい、という目的がはっきりしているなら価値はあります。私自身、料金の高さに迷いながらも5年続けてきて、今の英語への自信につながったと感じています。ただし、お子さんが「聞き取れなくてつらい」タイプなら、料金以前に相性の問題なので無理は禁物です。
Q5. 講師の相性が悪かった場合はどうすればいいですか?
国籍にかかわらず、講師との相性は個人差があります。多くのサービスでは講師の指名や変更ができるので、合わないと感じたら無理に続けず、別の講師に変えてみてください。それでも合わない場合は、サービスのタイプ自体を見直すタイミングかもしれません。
まとめ|国籍より「子供の年齢とタイプ」で選ぶ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 料金差の理由は講師の人件費。フィリピン人講師の英語力が劣るわけではない
- ネイティブ講師は発音・自然な英語のお手本。ただしスピードと音のつながりで聞き取りにくさもある
- フィリピン人講師は第二言語として学んだからこそ、つまずきを理解して教えるのが得意。ゆっくり聞き取りやすい
- 低年齢〜低学年はネイティブの音を吸収しやすい/理屈で考える中学年以降はフィリピン人講師が合う子も多い(※個人差は大きい)
- 迷ったら無料体験を2〜3回、子供が聞き取れて楽しめているかで判断する
我が家はネイティブ中心のGSAで合っていましたが、それは息子がマイクラで夢中になれたことが大きかったと思っています。正解は一つではありません。
まずは優先したいことを1つに絞り、気になるサービスの無料体験から試してみてください。料金の安さも、聞き取りやすさも、発音のお手本になることも、どれも立派な理由です。お子さんの表情を見ながら選べば、講師の国籍で迷う時間よりずっと確かな一歩になります。