
この記事でわかること
- 小学生の留学は何歳から・どのくらいの期間・いくらかかるのかの目安
- 恥ずかしがり屋だった小1の息子が、セブの10日間で変わったこと(学校のテスト結果つき)
- 行ってみて「これを準備しておけばよかった」と思ったこと
「うちの子にも留学を経験させたい。でも小学生で行けるの?」「費用はいくら?何から準備すればいいの?」
調べ始めると、エージェントのサイトには「10万円〜」から「100万円超」まで幅のある金額が並んでいます。結局うちはいくらなのか、分からないままになりますよね。
結論からお伝えします。小学生の留学は、長期休みを使った1〜2週間の短期が主流です。低学年でも行く価値は十分あります。そして実際に行ってみて、英語力より先に「困ったときの一言」の準備が大切だと分かりました。
私は以前、子供向け英会話教室のスタッフとして働き、留学カウンセラーとしても活動していました(どちらも現在は離れています)。学生時代に2回、そして息子が小学1年生のときに親子留学を1回。実際に払った金額と、行く前に知っておきたかったことをお伝えします。
小学生の留学って実際どんなもの?
小学生の留学は、学校を休まずに行ける「長期休みの短期留学」がほとんどです。
留学というと1年間の交換留学を思い浮かべるかもしれません。ただ小学生は義務教育中で、親元を長く離れるのも難しい年齢。春休み・夏休み・冬休みを使った1〜2週間のプログラムが主流です。
留学のかたちは、大きく3つに分かれます。
小学生が選べる留学のかたち
- 親子留学:親子で一緒に渡航し、それぞれレッスンを受ける。小学生に一番多いパターンです。
- 子供だけの短期留学(サマーキャンプ型):引率付きのグループで参加。小学校高学年から選びやすくなります。
- 国内留学:日本国内の英語漬け施設に泊まる。パスポート不要で、渡航費もかかりません。
我が家は親子留学でした。行き先はフィリピン・セブのマクタン島にある語学学校です。
2019年春休み、セブ島の語学学校にて
我が家の目的は「英語力アップ」ではありませんでした
留学というと英語力を上げに行くイメージがありますが、我が家のねらいは別のところにありました。
1週間の授業で英語がペラペラになるとは、最初から思っていません。それより息子に知ってほしかったのは、世界は広くて、日本の当たり前が世界の当たり前ではないということ。そして、英語が話せると楽しいと体で感じてほしかったんです。
「それなら海外旅行でもいいのでは?」と思われるかもしれません。でも息子は、友達と遊ぶのが何より好きな子でした。だから旅行ではなく、同じ年ごろの子と出会える語学学校を選びました。
これから留学を考える方も、何のために行くのかを一つ決めておくと、帰ってきたあとの見方がぶれません。
小学生の留学は何歳から?我が家は小1で行きました

年齢の下限はプログラム次第で、親子留学なら未就学児から参加できるものもあります。
留学情報サイトでは、親子留学のベストな年齢は8〜11歳ごろとされることが多いです。自分のことがある程度できて、英語の音も素直に吸収できる時期だからです。フィリピンには1歳半から参加できるプログラムもあります。
我が家が行ったのは、それより早い小学1年生のときでした。それでも行ってよかったと思っています。帰国後、息子の発音が明らかによくなっていたからです。
年齢より大切なのは、本人が「行ってみたい」と思えているかどうか。親の熱意だけで連れて行くと、子供にとってはつらい時間になりかねません。時期の考え方は子供の留学に適した時期はいつ?で詳しく書いています。
時期は日本の休みより、現地の気候で決めました
我が家が行ったのは2019年の春休み・10日間です。授業は1週間で、残りの3日は寮に延泊してアクティビティを楽しみました。
春休みを選んだのは、セブの乾季に合わせたかったからです。セブは1〜5月ごろがカラッと晴れる時期で、日本の春休みがちょうど重なります。
春休みという選択肢については親子留学は夏休みだけじゃない|春休みに行って感じた3つの良さにまとめました。
恥ずかしがり屋の小1が、10日間で変わったこと
大きかったのは、息子が英語を「楽しいもの」と感じてくれたことです。
息子はもともと、かなりの恥ずかしがり屋です。人前で英語を話せるタイプではありませんでした。その息子が言った一言で、今も覚えているのが「レッスンが楽しかった!」です。
数字にも変化が出ました。学校では初日と最終日にテストがあり、結果はこうでした。
| 項目 | 初日 | 最終日 |
|---|---|---|
| 発音 | D | B |
| イントネーション・リズム | D | C |
| 文法 | C | B |
| 語彙 | A | A |
| ライティング | C | C |
| 英語レベル | Beginner-0(最下位) | Beginner-3 |
学校がだいぶ甘めにつけてくれた気もします(笑)。語彙とライティングは変わりませんでした。それでも、発音と強弱のつけ方は親の耳で聞いてもはっきり上手になっていました。
変化は帰国後も続きました。テレビなどで聞いたことのある英語のフレーズが流れると、息子は「これ、セブでも聞いた!」と反応します。現地で体ごと覚えた英語は、記憶に強く残るのだと実感しました。
「これって英語でなんて言うの?」と聞いてくる回数も増えました。それも単語だけでなく、「〇〇してほしいときは?」のように、伝えたい文で聞いてくるようになったんです。
学校では、卒業する生徒が全員英語でスピーチをします。息子はうまく言えずに悔しい思いもしたようですが、緊張する中で一生懸命がんばっていました。海外での日々を乗り越えたことを、本人も誇らしく感じているようでした。
帰国直後の変化はセブ親子留学の成果は?短期でも行く価値はあるのかに、当時の気持ちのまま書いています。
行ってみて困ったこと
楽しかった10日間ですが、困った場面もありました。どれも準備で減らせるものです。
一番困ったのは、授業中に「トイレに行きたい」と言えなかったこと。あいさつや簡単な受け答えは練習して行ったのに、いちばん切実な一言が出てこなかったんです。大人は見落としがちですが、子供にとっては英語力より先に必要な言葉でした。
トイレそのものの違いもありました。出かけた先のトイレは、水の勢いが弱かったり、紙を流さずゴミ箱に捨てたりと、日本とは勝手が違います。息子は少し潔癖なところがあるので、最初はかなり戸惑っていました。ただ、数日でけろっと慣れてくれました。
そして費用。親子2人で40万円前後は、習い事の月謝とは桁が違います。次の章で、実際の内訳をお見せします。
費用のリアル|我が家は親子2名10日間で約42万円

実額をお伝えします。親子2名・10日間で、総額42万2,972円でした。
| 項目 | 金額(2人分) |
|---|---|
| 語学学校(入学金・授業1週間・寮・延泊3日など) | 約20万円 |
| 航空券(成田〜マクタンの直行便) | 約16万円 |
| 保険・現地SIMカード | 約4,400円 |
| 現地での生活費(休日の食事・お土産・ジンベイザメツアーなどのアクティビティ) | 約5万7,000円 |
延泊してジンベイザメツアーに行くなど、少し贅沢した部分も入っています。息子に海外を「楽しい場所」として覚えてほしくて、本人の好きなアクティビティにたくさん挑戦しました。息子も大喜びだったので、振り返っても無駄だったと思う出費は特にありません。
抑えるとしたら、まず航空券です。我が家は準備を始めたのが出発の2ヶ月半前で、航空券が高めになりました。早めに取るだけで、2人で3万円近く変わります。段取りを工夫して遊びの費用まで削れば、33万円ほどまで下げられる計算です。
国別のざっくりした目安も並べておきます。いずれも1週間・1名あたりの相場情報です。
| 渡航先 | 1週間の費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| フィリピン(セブ) | 9〜12万円 | 日本から約4.5時間。マンツーマン中心で費用も低め |
| カナダ | 15〜20万円 | 治安が良く、ネイティブ環境 |
| ニュージーランド | 16〜22万円 | 自然が豊か。のびのび過ごせる |
費用を抑えたいなら、渡航先はフィリピンが現実的です。欧米より授業料も滞在費も低く、しかもマンツーマンが基本。子供が話す時間そのものが多くなります。
項目ごとの細かい金額と節約のコツは、短期の親子留学!ぶっちゃけ費用はどれくらい?で一円単位まで公開しています。エージェントを通すかどうかで迷ったら、留学エージェントの選び方もどうぞ。
海外がまだ不安なら、国内留学で「練習」する手も
我が家は小1でいきなりセブへ行きましたが、どの子にも同じ順番が合うとは限りません。
知らない大人と話すのが極端に苦手な子や、親元を離れることに不安が強い子なら、先に国内の英語漬け施設で数日過ごしてみるのも一つの方法です。
| 比べる点 | 国内留学 | 海外留学(親子) |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 数日で数千円〜数万円 | 1週間で親子40万円前後 |
| ハードル | パスポート不要・移動も数時間 | パスポート・航空券・保険が必要 |
| 得られるもの | 英語で過ごすことに慣れる | 英語に加えて、文化や暮らしの違いに触れる |
| 向いている子 | 人見知りや不安が強い | 新しい環境を楽しめる |
国内なら、トイレの一言が言えずに困ったとしても、周りの大人が日本語で助けてくれます。「英語で困る」経験を、安心できる場所で先に済ませられるのが良さです。施設の候補は国内留学におすすめの体験施設5選にまとめました。
準備で差がつくのは「困ったときの一言」と、小さなお土産

行ってみて分かったのは、準備すべきものは英語の勉強量より「現地で本当に使う場面」だということです。
我が家の反省も込めて、やっておきたいことを3つにまとめました。
① 「困ったときの一言」を口に出して練習する(1〜2ヶ月前〜)
使うもの:紙に書いた3つのフレーズ。「May I go to the bathroom?(トイレに行ってもいいですか)」「I don’t understand.(わかりません)」「One more time, please.(もう一回お願いします)」。
選び方:あいさつより先に、困ったときに自分を守る言葉から覚えます。
注意点:頭で覚えるだけでは本番で出てきません。家で「トイレに行きたいときは?」とクイズにして、口に出す練習をしてください。
② 先生へのお土産を用意する
使うもの:日本らしいお菓子を少し。配りやすい個包装のものが便利です。
選び方:高価なものより、「日本のお菓子だよ」と子供が自分で手渡せるものを。
注意点:これは我が家が持って行かなくて後悔したものです。10日間でも、仲のいい先生たちができます。お別れのときに子供から手渡せば、先生に話しかけるきっかけにもなります。
③ 準備は6ヶ月前から始める
やること:パスポートの申請、航空券の予約、海外旅行保険、学校への申し込み。
選び方:初めてならエージェント経由が安心です。
注意点:我が家は出発の2ヶ月半前から動いたため、航空券が2人分で3万円近く高くつきました。早く始めるほど、学校の選択肢も広がります。
持ち物はセブ親子留学に必須の持ち物リストに、飛行機での子供の体調対策は飛行機頭痛の対策にまとめています。「親が英語を話せない」という不安には親子留学したい!でも英語が話せないから不安…?!でお答えしました。
帰国後の「セブで聞いた!」を、次につなげる
短期留学は、帰ってきてからの過ごし方で価値がさらに大きくなります。
息子のように「これ、セブでも聞いた!」と反応したら、それは英語が記憶に残っているサインです。そのときに「なんて言ってたっけ?」と一緒に言ってみるだけでも、現地の記憶と英語が結びつきます。
我が家はその後、息子が小学3年生のときにオンライン英会話(グローバルステップアカデミー)を始めました。5年以上続けて、息子は現在中学3年生です。
渡航先で迷っている方はセブ留学とイギリス留学の違いも参考にしてください。
夏休みに行くなら|時期の決め方と申し込みの目安
留学の時期は、日本の長い休みより現地の気候で選ぶのがおすすめです。わが家が春休みを選んだのも、セブの乾季でカラッとした時期を狙ったからでした。
夏休みは日本の家庭が集中するため、航空券が高くなりやすい時期でもあります。それでも夏休みに行くなら、動き出しを早めてください。準備を始めたのが出発の2か月半前だったわが家は、航空券で損をしました。半年前に時期を決めて航空券を押さえるのが理想です。
国内留学のプログラムも、夏休みの枠は早い時期に埋まります。申し込みの目安や施設ごとの条件は、こちらの記事にまとめています。
海外の留学を具体的に考え始めたら、まず資料を集めて比べるところからです。親子留学や小中学生の留学に対応している会社なら、年齢に合うプログラムを教えてもらえます。
※資料請求・相談は無料です。わが家はセブの学校へ直接申し込みましたが、はじめての海外なら、親子留学や小中学生の留学を扱う会社に相談しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 小学生の留学は何歳から行けますか?
親子留学なら未就学児から参加できるプログラムもあり、フィリピンには1歳半から可能なものもあります。留学情報サイトでは、ベストな年齢を8〜11歳ごろとすることが多いです。我が家は息子が小学1年生のときにセブへ行き、帰国後に発音が明らかによくなりました。年齢よりも、本人が行きたいと思えているかを優先してください。
Q2. 小学生の留学はどのくらいの期間が一般的ですか?
春休み・夏休み・冬休みを使った1〜2週間の短期が主流です。我が家は春休みの10日間で、授業を1週間受け、残り3日は延泊してアクティビティを楽しみました。学校を休まずに済む長さとしても現実的です。
Q3. 費用はいくらかかりますか?
我が家は親子2名・10日間で総額42万2,972円でした。語学学校が約20万円、航空券が約16万円で、お土産やアクティビティの費用も含んだ金額です。段取りを工夫し、遊びの費用まで削れば33万円ほどまで下げられます。
Q4. 英語が全く話せなくても留学できますか?
できます。息子も英語はあいさつ程度しかできない状態で行きましたが、「レッスンが楽しかった!」と話していました。ただ、授業中に「トイレに行きたい」が言えずに困った場面がありました。あいさつより先に、「トイレに行きたい」「わからない」など困ったときの一言を練習しておくと安心です。
Q5. 子供だけで行かせても大丈夫ですか?
引率付きのサマーキャンプ型なら、小学校高学年から選びやすくなります。低学年のうちは親子留学が無難です。不安が強い場合は、まず国内の英語漬け施設で数日過ごしてみて、その様子を見てから決めると安心です。
まとめ|目的を決めて、困ったときの一言を持って行こう
最後に、要点を整理しておきます。
- 小学生の留学は長期休みの1〜2週間短期が主流。低学年でも行く価値は十分ある
- 目的は英語力より「世界の広さを知る」くらいに置くと、親も子も焦らずにすむ
- 費用は親子2名10日間で約42万円。準備を6ヶ月前から始めると、航空券だけでも数万円変わる
- 準備で差がつくのは「トイレに行きたい」などの困ったときの一言と、先生へのお土産
- 不安が強い子は、国内留学で先に練習するのも一つの手
恥ずかしがり屋だった息子が「レッスンが楽しかった!」と言い、帰国後もテレビの英語に「セブで聞いた!」と反応する。10日間でも、子供の中にはちゃんと残るものがありました。
お子さんが「行ってみたい」と言ったときに動けるよう、費用と時期の目安だけでも持っておいてくださいね。そのときはぜひ、トイレの一言とお菓子を忘れずに。