今や子どもの習い事の定番になっている英会話教室。
英語の必要性を強く感じている親御さんも多く、ベイビーや幼稚園から習っている子も珍しくありません。
授業内容の変化も手伝って、「小学校や中学校では英語が得意な子と苦手な子の二分化が極端に進む」という問題が生じてきているほど、英語教育の状況は変わってきています。
小学5年生からしっかりと成績をつけられだすこの時代。
お子さんが中学年以上になり出した時、焦る親御さんが多いのは自然な事なのかもしれません。
スピーキングも成績に影響するため、英会話教室を視野に入れる親御さんは多いのですが、
今回は、小学生になってから、特に中学年以上になったお子さんが、初めて英会話教室に通うには遅すぎるのか?もし、通うならどういう注意点があるのか。
英会話教室スタッフの立場から、お伝えしたいと思います。
Contents
英会話は小学生から始めるには遅すぎるのか?
まずは「小学生になってから英会話教室に通うのは、遅すぎるのか」という疑問に対してのお話です。
結論、遅すぎる事はありません。
なぜ断言できるかというと、言語を習得するためには、その言語に触れ合う時間がポイントになる事がわかっているからです。
赤ちゃんが言葉を話し出すのは、だいたい2歳頃と言われています。
これは2歳になったから話せるようになるわけではなく、親御さんや周囲の人が話す日本語をたくさん聞き、必要量の日本語が満たされだすのが2歳くらいだからなんです。兄弟がいたり、保育園に通っている子の話し始めが早いのは、それだけ早くに多くの日本語に触れ合う事ができているからなんですよ。
つまり英語も同じで、早くから英語に触れ合えば触れ合うほど、早くにその必要量に到達することができるという事。
なので「出遅れた…」といって諦める必要はなく、思い立ったその時から始めることで結果につながりやすくなります。
参考
日本人が英語を習得するために必要な時間は、2760時間
【英語の多動力(堀江貴文)】という本で、この2760時間については説明されています。どれぐらい英語と母国語が離れているかによって、習得にかかる平均値というものがあるのですが、そのデータを米国の国務省がとっています。そこから導きだされた数字が2760時間でした。
また、ディズニーでおなじみの【World Family】では、必要だと考えられている時間は2000時間。
ベネッセが伝えている時間は3000時間。
時間に差はありますが、いずれにしても膨大な時間の英語の触れ合いが必要だと説明されています。
小学生が英会話教室を選ぶ時のポイント
幼稚園やそれより早くから英語を習っている子が小学生になっている…すでにちょっとしたベテランです。
英語未経験で大きくなったお子さんが、同じような年代の子ども達と一緒にやっていけるのか心配になりますよね。
このようなケースの場合、とれる選択肢はいくつかあります。
どれも一長一短。「絶対正解」という物がなく、お子さんのタイプに合わせていくのがベストなのですが、参考までにポイントをお伝えしていきますね。
クラスの分け方
まず着目して欲しいのが、英会話教室のクラスの分け方です。このクラス編成の仕方は大きく2つに分かれています。
- 英語レベル別
- 年齢別
1.英語レベル別のクラス編成
英会話力を伸ばすためには、お子さんの英語レベルに合ったクラスに入る事をお勧めします。
レッスンのレベルが合わないと英会話力は伸びにくく、またお子さんのモチベーションを維持することが難しいからです。
ただ、ここで問題なのが、小学生中学年以上の子が初級クラスに入ると、クラスメイトとの年齢のギャップが生まれやすい事。
年の離れた下の子ども達と一緒にレッスンを受ける事になります。
嫌々通うことで、英語自体が嫌いになる展開は避けたいところです。
2.年齢別のクラス編成
では、英語レベル関係なく年齢別のクラス編成をしている英会話教室はどうでしょう?
きっと同じような年齢のお友達がいる事で、お子さんはずっと通いやすくなると思います。
ただ全体的にまだ初級レベルに近いクラスだったら問題ないのですが、周囲の子の英語レベルが高いとしんどいです。
小さい頃から習っている子ども達は、やっぱりやってきただけのことがあるんです。スピーキングにはムラが出やすいところですが、聞き取りの力は、かなりついている子が多い。なので
小学生が英会話教室のレベルの差を埋めるためにできる事
ここで提案できる英会話力を伸ばす方法は、大きく分けて2通りあります。
1.マンツーマンレッスンを受ける
周囲の年齢、英語レベルを気にせずに英会話を学ぶには、マンツーマンレッスンが間違いありません。
「習い始めが遅いから」とか関係なく、一番英会話力が伸びやすいのは、このマンツーマンレッスンです。
英会話教室で実際に先生を前にしてマンツーマンレッスンを受けると、臨場感も味わえるので効果的です。
しかし、ここでの問題は費用がかなり高くなる事。
なので、「英会話教室でのマンツーマンが難しいな…」と感じる場合は、オンラインレッスンをお勧めします。
一般的に英会話教室に比べて、ずっと費用を抑える事ができる事ができますよ。
ただ中には、安かろう悪かろうとなるオンラインレッスンがあるので注意が必要です。
私がお勧めするGlobal Step Academyというオンラインレッスンは、一般的な英会話教室(グループレッスン)を受けるくらいの費用はかかります。ですがそれだけのことはあって、子ども用の教材やカリキュラムがしっかり組まれており、かなりの英会話力の向上が期待できます。よくあるオンラインレッスンと進め方が異なるため、英語そのものにあまり興味を持っていないお子さんにもおすすめです。
マンツーマンレッスンを受け、実力が付いた時に
2.最初だけ初級レベルで我慢する
最初からグループレッスンで、同じ英会話教室に統一したいという場合も、レベル別のクラス編成の英会話教室をお勧めします。
ここで着目してもらいたいのは、飛び級制度があるかどうかです。
柔軟な対応をしてくれる英会話教室だったら、本人の頑張りや成長を考慮して、タイミングを見て同年代の子ども達がいるクラスにあげてくれることがあります。
最初は初級レベルで過ごすことになりますが、本人がしっかり頑張れば、周囲との差を縮める事ができるのです。
飛び級はどこでもできるわけではない
ただこの飛び級制度。大手の英会話教室だとなかなか難しい傾向にあります。(あくまで傾向ですけどね。)
私が勤める英会話教室も全国各地にある比較的大きなところで、飛び級制度もあります。
*本ブログでは息子の通うペッピーを押していますが、ペッピーキッズクラブの勤務ではありません…念のため。
…が!!!この飛び級をするためのテストは、かなり難しいです。私の知る限り合格できた子は1人しかいません。
そして、新年度から1年間はクラス移動することができないため、仮にテストに合格する実力がついても、1年間は初級レベルのままレッスンを受けなくてはなりません。
良くも悪くもルールがしっかり決まっている環境では、個別で臨機応変に…というわけにはいかないのです。
一方、個人で開いている英会話教室は、臨機応変に対応してくれる傾向にあります。
お子さん一人一人の様子を見て適した環境を用意してもらいやすいので、頑張り次第で同年代のお友達と一緒のクラスになれる可能性は高いです。
いずれにしても、お子さんのやる気がある事が大前提。できてしまった差の分、ちょっと本腰入れて頑張る必要はあります。
英会話教室小学生からでもどうにでもなる!【まとめ】
英会話は、「通うには遅すぎた…」なんてことはありません。せっかく「英会話を学ぶ」という選択肢がうまれたのなら、チャレンジしてみましょう!思い立ったその時が、この先で一番柔軟な頭を持っている、一番良いタイミングなんです。
英語はいつから始めても、お子さんにやる気さえあればどうにでも挽回できます。
英会話教室を探す時、まずはクラス分けをどのようにしているのか確認する。
長い目でみるとクラスは英語レベルに分けられている方が、お子さんの英会話力は伸びやすいです。
そして、英語レベル別のクラス編成の場合は、飛び級制度があるかを確かめる。(その制度はハードルが高すぎるものではないか。)
または、最初はマンツーマンで英会話力を付け、途中から英会話教室のグループレッスンに移る。
このような流れで、お子さんの英会話力を付ける方法を検討してみるといいと思います。
しつこいようですが、あくまでこちらで書かせてもらったのは【傾向】です。
様々な工夫を練っている英会話教室はたくさんあるので、お近くの英会話教室にどのように対応してもらえるのか、確認してみましょう。
いろいろな方針を聞いてみるとお子さんに合った選択肢が見えてくるはずですよ。
そしてそして、一番大切な事。
それは、おこさんが英語を楽しいと思える環境である事です。
この英語を楽しむ気持ちがないと英会話力はなかなか伸びません。
参考
少し低年齢のお子さん向けの記事ですが参考までに