外国で勉強がしたい!語学力をもっと付けたい!と夢を膨らませて留学したはずなのに、いろんな想定外な事に直面し、心折れそうになってしまう話をよく聞きます。
苦労を乗り越えてこそ、本人の成長につながることはあります。
でも小さな積み重ねがないと、急には成長しにくいものってありますよね…。
Contents
留学先から逃げ出したくなる原因
夢を膨らませた子供達の心を折ってしまう原因は何だと思いますか?
- 英語力不足?
- 文化の違い?
- ホームシック?
- 差別?
どれも理由にあげられる事なのですが、見落とされがちなディスカッション能力不足も大きな原因にあげられるんですよ。
問題解決するため、得た情報や知識を使って論理的に討論し合う能力のことです。
このディスカッション能力は、日本以上に海外では重視されていて、授業で意見が言えないのは致命的。筆記試験の結果がよくても、授業に参加していないとみなされ、評価が下がる事があるそうです。
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私もイギリスの語学学校で経験しました。その時、政治や宗教の話で討論をする機会があったのですが、みごとに撃沈。討論する事が苦手であった事に加えて、自分の意見が全くなかった論題…めちゃくちゃ情けない思いをしたのを覚えています。これが大学の授業だったら…と考えると恐ろしいです。
そして、なにより会話の輪に入れないときついです。
「発言できない→輪の中に入れない→浮いてしまう→萎縮する」
この連鎖は防ぎたい。
でも逆に能力があると、ディスカッションが周囲と打ち解けるきっかけにもなります。
ディスカッション能力は生まれ持った才能?!
もちろん日本人でも意見をはっきり言える方もいます。しかし、多くの方は苦手…。
一方、海外の方は、なんでもハキハキ伝える方が多いイメージがありませんか?
国民性の違いはあると思うんですよね。日本は、周囲に合わせる事が美徳とされる傾向がありますし…。
でもこの違いは、これだけが原因とは言い切れないようです。
アメリカなどでは、小学生の頃から論理的な意見を構築し、人前で自分の意見を言うトレーニングを受けているんですよ。
努力もしてるから、こういう差が生まれているんですね。
つまり、ディスカッションを苦手とする私のような日本人も、トレーニングをすれば改善できる可能性があるという事です。
協調性がなくなる?
でもでも!自己主張が強い者同士が集まると、チームプレイが成り立ちにくくなるイメージはありませんか?
私は、ついつい「協調性大事やん?」と思ってしまいます。
でも、この考えはどうやら間違いのようです。
ディスカッションは、ただ自分の好きな意見を主張するわけではりません。
意見をもつ過程で大切なのは、論理的に考えること。
この論理的に考える力が育つと、個人の能力をお互いに尊重し、合理的に話をまとめていく事が上手になります。
「自分の意見を持つこと」を「自己中心に考える事」と捉えると、私のような勘違いを招いてしまうのですね。
ディスカッション能力をつける方法
では、このディスカッション能力を付けるためにはどうしたらいいのでしょうか?
大切な事は、こちらです。
ポイント
- 自分の意見を持つ癖を付ける
- 論理的に考える
- 自己肯定感を高める
自分の意見を持つ
意見を持つためには考える必要あがり、考えるためには疑問を持つ必要があります。
なんとなく過ごしていては「感じる」だけで、「疑問」までなかなかたどり着きません。
なので、いろんな物事に対して「なんでそうなるのか?」「自分だったらどうするのか?」と自分に尋ねる必要があります。
お子さんに何かを買う時などに、選択肢を与え、なぜそっちがいいと思ったのかを尋ねてみましょう。
「何となく好き」という感覚だけで終わらず、「どうしてこう感じたか」の理由を考えるきっかけを作るのです。
お子さんが普段どのような事を考えているか、思わぬ形で知れることもあり面白いですよ。
論理的に考える
身近にあるルールやニュースなどについて、どう考えるのか聞いてみましょう。
ルールを破った場合、何が起こるか。そして起きてしまった事は、どのように対処しなければならないかを考えます。
このように順序だてて物事を考える事は、論理的な思考を育てる大切なきっかけとなります。最初は上手に誘導してあげて、どんどん掘り下げてあげましょう。
こうした繰り返しをする事で、なんでも鵜呑みにせず「本当にそうなのか?あっているのか?」と考えるようになっていきます。
自己肯定感を高める
自己肯定感とは、自己を肯定する感覚…つまり、自分は大切にされている存在だと思うことです。
この自己肯定感が低くなると、失敗を極端に恐れます。「間違いたくない」が働きすぎて、なかなか意見を口にしてくれません。
なので、お子さんが考えて伝えてくれた意見は、受け入れるようにしましょう。
でも、ここでは否定をしません。「そういう意見もあるんだね。」という言葉が大切なのです。「どんな話も聞いてもらえる!」と分かると、お子さんは安心して、思いを打ち明けれるようになります。
こうした発言できる環境作りは、意見を伝える癖を作るのに欠かせない事なのです。
そして、自己肯定感が高くなると、自分自身に余裕ができるため、討論するときに相手の主張のいいところを素直に認める事ができるようになります。
個人の意見を尊重できる事は、ディスカッションする上でとても大切な要素でしたよね。
まとめ
特に海外では、周囲とコミュニケーションをとるために、自分の意見を持つ事がとても大切です。英語力があるだけで、上手くいくわけではないんですね。
また、このディスカッション能力に欠かせない、情報を集め、自分の意見を作り、それを応用して問題を解決していく力は役立ちます!
こんな時、どう乗りこえる事ができるかが分かれ目です。
問題解決能力が付くと、お子さんはずーーーっとたくましく育つのではないでしょうか。
自分の力で人生を歩むためにも、とても大切になってくるディスカッション能力。
ぜひ身に付ける環境作りをしてあげたいところです。
★今回のディスカッション能力の付け方に関して、こちらの本にとても参考になる内容が書かれています。(今回一部を紹介させてもらいました。)より具体的な教育方法も記載されていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。