セブに親子留学で滞在中、たくさんの学生さんに会いました。
一人で来ていた中学生もいて、本当に驚きました!勇気すごくないですか!?
「いつか息子も一人で留学したりするのかな~」なんて、将来の姿と重ね合わせながら子供達をのんびり見ていたんです。
すると、いろんな気持ちを持った子がいる事に気が付きました。
や、ほんと。子供達の話を聞いていると「はっ!!!!!」とさせられましたよ…
「一人で留学する=前向きな気持ちがある」と当たり前に思っていた私。
あぁ…知らず知らずに頭の中がお花畑になっていたようです。
この思いから、親御さんの目がなかなか届かない「留学先の子供達の様子」について書かせてもらうことにしました。
学ぶ姿勢
本当にいろんな子がいましたが、極端に分けるとこの2つのパターンに分かれているように感じました。
- 前向きな子
- 後ろ向きな子
これは、明るい子、大人しい子、というわけではなく英語を学ぶ姿勢の話です。
先生に対する態度や友達同士でしている会話の内容がまったく違いました。
ちょっといきりたい年頃ってわかるんですけどね。思ってない事を強がって言っちゃう子もいるんだろうな~とは思うんです。でもなんか、せっかく来たのにな…と思う発言が飛び交っていましたよ…。
どうしてこんなに子供達の様子が違うのだろうと思い話を聞いていると、
この留学に自分の意思があったかどうかが理由にあげられることがわかりました。
留学した理由
自分の意志で来た子
「将来の夢のため」「仕事で英語を使うから」「海外が好き」「英語を話せたらかっこいいから」など、何かしら理由を持ってきている子は、やはり生き生きした様子が伺えました。
「授業が難しい。先生の言っていることがわからない。」と戸惑いつつも先生の話を聞き、身振り手振りで意思を伝えようと努力している子。「スピーキング力をつけたいから。」と積極的に先生に話しかけている子。時には、ついていけなくて落ち込む事もあったようですが、しっかり地に足を付けて頑張っている様子が、私にも伝わっていました。
強い意志があるとこうも頑張れるのか…とすごく刺激を受けた事を覚えています。
この積極性を持った姿は、きっと多くの親御さんが「こうだったらいいな。」と思い描くものだったのではないでしょうか。
不本意だった子
なんと話を聞いた半分以上の子は「親に言われたから。」と嫌々来ている状態でした。
「最初は前向きな姿勢じゃなくても、行けば何か感じるかもしれない。」と願う親御さんもきっといたと思います。でも、子供達には伝わりにくかったかもしれません。
- 不満そうな表情ばかりしていた子
- 英語が嫌すぎて、どんな時も日本語を貫こうとする子
- 陽気な先生をうんざりさせるほど、授業態度が悪い子
- 帰国の日を毎日カウントダウンしている子
- 生活環境そのものに最後まで文句をいっている子
優秀な高校生
中には、先生の言っている事を最初から聞き取れるくらい、英語を得意としている高校生もいました。でも、全然楽しそうではないんです。どうしたのか気になって聞いてみると納得でした。
- 同時期にあった部活の合宿に参加したかった
- たくさんある日本の学校の宿題をする暇がない
- 朝から晩まで授業がしんどい(語学学校では外に行く時間を設けられてる日があるのですが、それも親御さんの意向で授業に変更されていました)
自分の気持ちをくんでもらえず、一方的に英語漬けの生活を用意されていた…
ここで「嫌々でも、来たからには成長して帰るぞ!」と前向きになれたらいいかもしれませんが、なんせ相手はまだ高校生。そんな簡単に割り切れるものではなかったのだと思います。
短期間で英語力は伸びたかもしれません。でも、今回の留学は彼の中でどう消化されるのだろう…と考えずにはいられませんでした。
留学カウンセラーの話
以前、お話を伺ったことのある留学カウンセラーの方がおっしゃっていました。
「留学の相談に来られた方は、できれば背中を押してあげたいと思っています。ただ留学することを止めることがあるんです。それは、本人に行きたいという意思がない時です。」と。
(環境に耐えれなくなり、苦しむ子がいるからだそうです。)
まさしく、言っていたことはこの事か!!と思いました。
今回は春休みを使った短期留学の子が多かったのですが、これが長期間の滞在と考えると、かなりきついですよね。
無理やりいかせる事に価値が無いとは限りませんが、下手をするとマイナスに働いてしまう事の方が多くなるかもしれません。
「留学すれば何かしらの成長がある。」と安易に考えてしまっていた私は大反省でした。
まとめ
お子さんに留学をさせる事は、簡単な事ではありませんよね。
お子さんの身を案じたり、経済的に大変だったり。
それでも行ってもらいたいと考えるのは、お子さんにとって「ためになる事」と考えているからだと思います。
でも、その思いが一方的だと、お子さんを苦しめることになるかもしれない。
このことはしっかり頭において、親御さんの考える「留学の魅力」とお子さんの「希望」について、しっかりと話し合う必要がありそうです。