「いい教材を買ったのに、いつの間にか使わなくなっていた」
英語を始めたご家庭の多くが、一度は通る道です。わが家もそうでした。

英語が後回しになるのには、ちゃんと理由があります。脳の仕組みと、家の中の環境です。どちらも、知っていれば先に手が打てます。
そして、いちばんきついのは最初の2週間。ここを越えると「やらないと気持ち悪い」に変わります。
この記事でわかること
- 子供の英語が続かない3つの理由と、それぞれの直し方
- 習慣になるまでにかかる期間と、いちばんきつい時期
- やる気を上げる「評価」の3つの出し方
Contents
子供の英語が続かない3つの理由
まず、後回しになる原因から整理します。だいたいこの3つのどれかです。
| 続かない理由 | 本当の原因 |
|---|---|
| 続ける気持ちが保てない | 効果が出ているのかどうか、わからない |
| 子供が英語を嫌がる | 学習の中身が、お子さんに合っていない |
| 親がつい後回しにする | やり方や準備が、複雑になっている |
家事、育児、仕事。1日はあっという間に過ぎていきます。そのなかで、いちばん後回しになりやすいのが「急がなくていい英語」です。

ただ、英語は毎日の触れ合いがないと力がつきません。だからこそ、気合いではなく仕組みで解決します。
続かないのは意志ではなく、脳の仕組みです
脳は、変化を嫌います
脳には、基本的に変化を嫌う性質があります。「これまで安全に生きてこられたんだから、変わらなくていい」と、保守的に働きたがるんです。
つまり、英語を始めるときに、今までにない根詰めた勉強法は向いていません。脳が嫌がらない程度に、少しずつ進めるのがコツです。
そして習慣は、気持ちの問題ではありません。同じ行動をくり返すことで神経回路が強くなり、はじめて習慣になります。逆に言えば、仕組みさえ利用できれば、誰でも習慣化できます。
いちばんきついのは、最初の2週間
習慣になるまでの期間は、こう言われています。
| 行動の習慣 | 1〜3か月 |
|---|---|
| 思考の習慣 | 3〜6か月 |
| いちばんきつい時期 | 最初の2週間 |
「面倒くさい」「やりたくない」という我慢を強いられるのが、だいたい2週間です。
ここを乗り切ると、「しないと気持ち悪い」に変わります。
わが家は、毎朝英語のDVDを片隅で流しています。今では、まさに「かけないと気持ち悪い」状態です。

歯磨きと同じです。小さい頃は嫌がっていたのに、今はいちいち理由を考えて磨く人はいませんよね。ご飯を食べたら磨く、磨かないと気持ち悪い。これが習慣です。
すぐに結果を求めないでください
英語を身につけるには、2,000時間を超えるインプットが必要だと言われています。
| 米国の国務省データ | 2,760時間 |
|---|---|
| ワールドファミリー推奨 | 2,000時間 |
| ベネッセ推奨 | 3,000時間 |
| 公立の小・中・高で学べる時間 | 約1,000時間 |
学校だけでは、半分にも届きません。だからこそ、家での積み上げが要るわけです。
逆に言えば、この時間を積めれば、話すための準備はもうできているということ。ポロポロと英語が口から出る段階まで来ていて、あとは実際の場面で使う練習をすれば話せるようになります。
数か月で結果を求めると、必ずしんどくなります。見えてくるまでの積み上げ期だと思って進めてください。
続ける仕組みの作り方|まず「聞く」に絞る
順番を間違えないでください
英語を伸ばすには、効率のいい順番があります。
理想的な進め方
- ① 英語を聞きこむ
- ② 英語をまねして話す
- ③ 英語を自分で読む・書く
私たちが日本語を覚えたときと同じ順番です。知識を詰め込むのではなく、話す力まで育つ進め方になります。
とくに大事なのが①です。頭の中に英語が入っていなければ、出てくるものもありません。
そして、英語を嫌がるお子さんにも「聞く」が効きます。
「まずはアルファベットを覚えて、書く練習から」と考える方は多いのですが、英語に興味を持っていない段階で読み書きをやると、子供は退屈します。受け身で学べる「聞く」なら、負担がぐっと減ります。
やり方は、DVD・CD・YouTubeを使って音から入れることです。とくに「お子さんの好きなこと×英語」の動画が効きます。
「すぐ聞ける状態」を作っておく
環境づくりのコツは、これだけです。
どんなに簡単な行動でも、面倒なひと手間があると後回しになります。
後回しになる、小さなひと手間
- 何を流すか考えるのが面倒
- パソコンを立ち上げるのが面倒
- DVDプレイヤーにDVDを入れるのが面倒
毎日忙しいのですから、仕方ありません。でもこの「まあ、今はいっか」が、お子さんが聞く気になっているちょうどいいタイミングを逃します。
だから、その気持ちが芽生える時間を作らないようにします。
「何を流すか考えるのが面倒」は、子供向けに作られた英語教材で解決できます。毎回YouTubeを検索していると、だんだん面倒になって疎遠になりがちです。教材を選ぶときは、必ずインプット(聞く)を重視したものにしてください。
朝起きたらスイッチを押すだけ。そこまで減らせたら、もう続きます。
やる気を上げるには「評価」が要ります
仕組みができたら、次はやる気です。ここでいちばん効くのが評価されることでした。
なぜなら、英語は自分で成長を実感しにくいからです。
覚えられないことは痛いほど自覚するのに、少しずつ伸びていることには気づきません。大人でも子供でも英語が続かない最大の理由が、この「成長が実感できない」です。
① 過去の本人と比べる
よその子ではなく、過去のお子さんと比べてください。毎日少しでも触れていれば、できるようになっていることが必ずあります。
こんな小さなことで十分です
- 前は恥ずかしがっていたのに、大きな声で「Yes!」と言えるようになった
- 動物の名前をたくさん言えるようになった
- 聞き取れる英語が増えた
これを、言葉にして伝えてあげてください。

自分の変化に気づくと、やる気が出ます。新しいことに尻込みしているときにも、この比べ方は効きます。
② とにかくほめる
始めたばかりの頃は、「できない」「恥ずかしい」が強い子が多いです。この気持ちを引きずったままだと、伸びる前に英語そのものが嫌になります。
「上手だね」「そんなことも知ってるの?」。ほめポイントを探して、たくさん勇気づけてください。照れる子もいますが、内心はニヤニヤしています。

この発言が出てきたら、しめたものです。子供がやる気を出したときの集中力は本当にすごくて、環境さえ整えれば、本当の「得意」になっていきます。
おじいちゃん、おばあちゃんにも協力してもらってください。ほめてくれる人は、多いほどいいです。
③ プロから評価をもらう
英語が苦手な親御さんは多いです。私もそうでした。
お子さんがそれを知らないうちはいいのですが、「お母さんは英語が苦手だから」と伝えていると、親のほめ言葉を素直に受け取らなくなることがあります。

こういうときは、英語の専門家からの評価が効きます。
わが家の実例です。おうち英語を始めて9か月ほど経った頃、ひょんな流れで英会話教室の体験レッスンを受けました。通う気はまったくなくて、申し込みのときに「本当に体験するだけになりますよ」と伝えたくらいです。
ところが、これが大当たりでした。先生が本当に上手に息子をほめてくださって、やる気のスイッチが完全に入ったんです。発音のやり方など、私にとっても参考になることをたくさん教えてもらいました。

その後、こちらから連絡して通うことになったのですが、さらに効いたことがあります。息子が宿題をしている様子をインスタグラムに載せたところ、教室の公式アカウントのスタッフさんが、息子の頑張りをほめてくださったんです。
練習する様子も公式アカウントに載せてもらって、それはそれは誇らしそうでした。
もともとやる気は育っていましたが、専門の方から評価されると、さらに張り切ってくれます。無料の体験レッスンでも、この効果は十分に得られます。
「何のために英語をやるのか」を持たせる
最後に、いちばん土台の話です。
英語を学ぶ目的があるかないかで、取り組む姿勢は確実に変わります。とはいえ、小さいお子さんに「将来役に立つから」「仕事で困るから」と言っても、何のことだかわかりません。
だから、普段の会話にそれとなくちりばめます。
こんな言い方で伝わります
- 英語が話せたら、世界中に友達ができるね。知らない遊びを教えてもらえるかな
- お母さんはアメリカ自然史博物館に行ってみたい(好きな恐竜の化石の写真を見せながら)
- 観光客が困っていたら、助けてあげられるね
ポイントは、わくわくする、楽しそうなイメージが浮かぶ話をすることです。
あわせて、いろんな国があると知ってもらうこと。そして、「あなたは話せるようになる」と信じていると伝えること。この3つがそろうと、本人の中に目的が育ちます。
子供の英語が続かないときのよくある質問
Q1. 1日どれくらいやればいいですか?
最初は5分でも10分でも大丈夫です。30分、1時間と決めてしまうと、脳が嫌がって続きません。
まず「毎日やる」を作ることが先で、長さは後からついてきます。時間を増やすのは、習慣になってからにしてください。
Q2. 何か月くらいで習慣になりますか?
行動の習慣で1〜3か月、考え方まで変わるには3〜6か月が目安です。
いちばんきついのは最初の2週間。ここを越えると「やらないと気持ち悪い」に変わります。2週間だけ耐えると考えると、始めやすいです。
Q3. 子供が英語を嫌がります。どうすればいいですか?
読み書きから入っていないか確認してください。興味を持っていない段階で文字をやると、子供は退屈します。
受け身で入れる「聞く」に切り替えて、お子さんの好きなこと(恐竜、乗り物、ゲームなど)に関係する英語の動画から始めてみてください。
Q4. 親が英語を話せなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。わが家も、私は英語が得意ではありません。
ただし、「お母さんは英語が苦手だから」と伝えていると、親のほめ言葉を受け取ってくれなくなることがあります。そのときは、無料体験レッスンなどで専門家からほめてもらう機会を作ってください。
Q5. 教材は何を選べばいいですか?
インプット(聞く)を重視したものを選んでください。そして、準備に手間がかからないものです。
毎回YouTubeで検索していると、だんだん面倒になって疎遠になります。「スイッチを押すだけ」まで手間を減らせる形がいちばん続きます。
まとめ|気合いではなく、仕組みで続けます
子供の英語が続かないのは、意志の弱さではありません。脳が変化を嫌うことと、家の中に小さなひと手間があることが原因です。
続けるためにやること
- 5分でいいので、毎日やる形にする(最初の2週間が山)
- 「聞く」に絞る。読み書きは後
- スイッチを押すだけの状態にしておく
- よその子ではなく、過去の本人と比べてほめる
- ときどき、プロから評価をもらう機会を作る
- 「英語が話せたら何ができるか」を、普段の会話に混ぜる
わが家は、毎朝DVDをかけるところから始めて、今では息子のほうが「かけないと気持ち悪い」と言います。無理のない形で始めたからこそ、続きました。

聞く量がたまってきたら、次は話す番です。わが家は小3からオンライン英会話を始めて、5年続いています。